根本原理を打ちまくれ!エスパーリアニメイト

根本原理を打ちまくれ!エスパーリアニメイト

「モダンホライゾン2」の発売以降、注目されこそすれ、なかなか活躍できていないカードたちがありました。

強力な能力をETB1ETB:Enter The Battlefield(戦場に出る)の略語。ETB能力などと呼ばれる。過去の表現から、CIP(Comes Into Playの略語)で呼ばれる事も。時及び、攻撃時に誘発させる《残虐の執政官》と、リアニメイト戦略をサポートする《無名の墓》及び《頑強》です。

これら3枚は、そのどれもが過去に存在した強力なカードを元に作成されたと思われるものであるため、その期待の大きさは《敏捷なこそ泥、ラガバン》や《孤独》をはじめとするインカーネーション・サイクルにも勝らずとも劣らないものでした。

これら3枚のみでも、リアニメイト戦略を取るためのパーツは最低限揃ってはいましたが、「イニストラード:真夜中の狩り」に収録されたあるカードにより、一躍日の目を浴びる事となります。

そのカードとは…、

信仰の繕い》です。

今は無き《信仰無き物あさり》のリメイクとして登場したこのカードは、イゼットフェニックスを復活させるだけでなく、モダンに新たにリアニメイトデッキを登場させる事にもなったのです。

デッキリスト及び概要

Yamada Yutaka – エスパーリアニメイト
The Last Sun 2021予選 – 晴れる屋三宮店#1(準優勝)
– メインボード(60)-
– 土地(24)-

4《溢れかえる岸辺
4《汚染された三角州
2《湿地の干潟
2《神聖なる泉
2《湿った墓
2《氷河の城砦
1《水没した地下墓地
1《ゼイゴスのトライオーム
1《ヴァントレス城
2《
1《平地
1《
1《神無き祭殿
– クリーチャー(8)-
4《残虐の執政官
3《熟考漂い
1《セラの使者
– スペル(28)-
4《思考囲い
4《虹色の終焉
4《信仰の繕い
4《対抗呪文
4《頑強
3《無名の墓
1《掘葬の儀式
4《時を解す者、テフェリー
– サイドボード(15)-
1《狼狽の嵐
3《広がりゆく海
2《ドビンの拒否権
1《ドミナリアの英雄、テフェリー
1《ゼンディカーの同盟者、ギデオン
2《ケイヤの手管
1《仕組まれた爆薬
2《虚無の呪文爆弾
2《滅ぼし

エスパーカラーでまとめられた、リアニメイト要素を内包するコントロールデッキです。

ハンデスやカウンターのコントロール要素で序盤を凌ぎ、中盤以降に強力なクリーチャーを墓地から蘇らせる事で、ゲームを掌握するのが基本戦術となります。少し無理をすれば、《思考囲い》を自分に唱える事で、最速2ターン目に《残虐の執政官》を呼び出す動きも可能です。

先のコントロール要素は、リアニメイト戦略への妨害を退ける事にも役立つため、サイドボード後の戦いにおいても比較的柔軟に戦える点もこのデッキの魅力となっています。

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採用されている各カードについて

クリーチャー3種

《残虐の執政官》

このデッキをデッキ足らしめているカードです。《残酷な根本原理》を彷彿とさせる能力は非常に強力であり、ETB時のみならず攻撃時にも能力が誘発します。全ての能力が解決された場合には、4枚分のアドバンテージ差を生み出すと言えば、この能力がいかに強力であるかが分かりやすいのではないでしょうか。(ライフの増減を《稲妻のらせん》と見るなら、5枚分です!)

後に紹介するリアニメイト呪文である《頑強》が伝説でないクリーチャーのみを対象としているため、消去法的にもこのカードになるかと思われますが、それにしても強力無比である事に変わりはありません。

《熟考漂い》

想起により《予言》としても扱える便利なクリーチャー。飛行を持つため、環境で暴れる《濁浪の執政》をチャンプブロックできる点も環境的には嬉しいところです。

手札・墓地が芳しくない状況で、《頑強》さえあれば都合5マナで4枚ドローしつつブロッカーを用意できるため、デッキの潤滑剤として素晴らしい働きが期待できます。

《セラの使者》

指定したカードタイプに対するプロテクションをプレイヤーとクリーチャーに付与させる能力を持ったクリーチャー。バーンにおけるインスタントや、5cエレメンタルにおけるクリーチャーなど、特定のカードタイプを大量に積んだデッキは一定数存在しており、それらに対して非常に強力に働きます。

このカードが強力である事は、「不屈の独創力」デッキで証明されており、今後も活用されていく事でしょう。

余談ではありますが、このカードといい《残虐の執政官》といい、なぜ伝説でないのか?と感じる能力なのですが、《頑強》で使わせたいというWotCの考えなのでしょうか。

リアニメイト関連呪文

《信仰の繕い》

ライフゲインをしつつ、手札及び墓地の調整を行える器用なカード。《無名の墓》のように直接望んだクリーチャーを墓地に落とせる訳ではありませんが、コントロールデッキとしての側面も持つ関係上、必要なカードを集めつつ延命の可能なこのカードは非常に優秀です。

《無名の墓》

リアニメイトデッキをモダンに作り出した張本人。レガシーで活躍する《納墓》と比べると、あらゆる点で見劣ってしまいますが、それでもなお2マナで伝説でないカードを自由に墓地に落とせるのはとても魅力的です。

なお、これはクリーチャーに限りませんので、《掘葬の儀式》を墓地に落とす事で釣り竿2釣り竿:墓地からクリーチャーを釣り上げることから、リアニメイト呪文をこう呼ぶ事がある。を用意する役目もこなせます。

《頑強》《掘葬の儀式》

リアニメイト呪文は2種類計5枚採用されています。

頑強》は、-1/-1されてしまうとは言え、7マナ以上のクリーチャーをたったの2マナで呼び戻せるとなれば、使わない手はないでしょう。ただし、《セラの使者》についてはタフネス6になると《邪悪な熱気》の射程圏内になってしまう為、要注意です。

掘葬の儀式》は、初代イニストラードで収録されて以降、非常に多くプレイされてきたリアニメイト呪文の1つです。フラッシュバック込みで2回使える上、2度目(墓地からのフラッシュバック)は安くなるため、過去には《けちな贈り物》とよく併用されていました。また、先述の通り、《無名の墓》で探し出す事もできるため、6マナと墓地にクリーチャーがあって、釣り竿が無い場合には、是非墓地に落とし込んでやりましょう。

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コントロール呪文

コントロール関連呪文は、青白に存在する非常に強力なカードが3種のみ厳選された構築となっています。

そのどれも、今更語るまでもない超強力なカードたちでありますが、特に《時を解す者、テフェリー》に関しては、自身のコンボを守る役割を持ちつつ、環境に存在する「カスケードクラッシュ」や「死せる生」に対抗できる優秀な選択肢です。

サイドボードについて

サイドボードには、環境に存在する各デッキに対して有効なカードが取り揃えられています。

エスパーという色の特性上、サイドボードの選択肢には恵まれており、《ドビンの拒否権》のような確定カウンターや、《虚無の呪文爆弾》のような墓地対策、土地対策としての《広がりゆく海》等様々なデッキに対抗できるカードが揃っています。

珍しいカードといえば、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》でしょうか。サイドボード後に墓地対策をされる上での、墓地を活用しない戦力としての採用でしょう。このような枠には、《精神を刻む者、ジェイス》が採用される事が多い印象がありますが、それほど《精神を刻む者、ジェイス》を守るカードが多くない構成上、自身を守りつつ、そのままフィニッシャーにもなる事から《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》が採用されているのだろうと思われます。

総括

いよいよその真価を発揮し始めた《残虐の執政官》。値段の話になってしまいますが、一時期400円台だった事が嘘のように、今では2,000円台にまで昇りつめています。

強力ではあるものの、その真価を発揮できなかったカードが、カードプールの増加によって活躍し始める。これも、モダンの魅力の1つです。

強そうだけど、使い道が分からない…、そんなカードを安い内に買ってしまっておくと、今後のモダンライフでいずれ役に立つかもしれない。エスパーリアニメイトは、そんないい例を示してくれた、面白いカード及びデッキと言えそうです。

脚注一覧

  • 1
    ETB:Enter The Battlefield(戦場に出る)の略語。ETB能力などと呼ばれる。過去の表現から、CIP(Comes Into Playの略語)で呼ばれる事も。
  • 2
    釣り竿:墓地からクリーチャーを釣り上げることから、リアニメイト呪文をこう呼ぶ事がある。

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