踏み倒せ!蹂躙しろ!カスケードクラッシュ

踏み倒せ!蹂躙しろ!カスケードクラッシュ

「これって、壊れてる。」

思わずそう言ってしまう、やりすぎてしまったメカニズムがマジックには存在します。

ファイレクシア・マナ、ストーム、発掘、そして続唱。

この記事では、その壊れてしまったメカニズムの一つである、続唱を十二分に悪用・・・もとい活用したデッキである、カスケードクラッシュについて触れていきたいと思います。

概要

想像してみてください、相手の先行3ターン目に4/4トランプルのサイが2体並んでいる姿を。下手すれば2/2のおまけつきで。大きなクロックを比較的早いターンに叩きつけ、相手を蹂躙する。それが、このカスケードクラッシュというデッキの、最大の魅力であり、強さです。

とはいえ、続唱というメカニズムの性質上0~2マナを入れていては、《衝撃の足音》以外のカードが捲れてしまうし、かと言って3マナ以上のカードばかり入れていては、序盤の貴重な2ターンを、無駄に浪費する事になってしまいます。

これでは、ただのカカシですな

そうならないためにも、点数で見たマナコストは3以上でありながら、唱える際にはそれ以下で唱えられる、そんな詐欺くさい・・・失礼、便利なカードを採用していく事になります。

デッキリスト

Kirino Ryouhei – カスケードクラッシュ 
The Last Sun 2021予選(優勝)
– メインボード(60)-
– 土地(23)-
1《踏み鳴らされる地
4《沸騰する小湖
4《霧深い雨林
1《宝石の洞窟
2《樹木茂る山麓
1《
1《
2《
2《溢れかえる岸辺
1《繁殖池
2《蒸気孔
1《冠水樹林帯
1《ケトリアのトライオーム
– クリーチャー(16)-
4《断片無き工作員
4《厚かましい借り手
3《砕骨の巨人
1《緻密
4《激情
– スペル(21)-
3《プリズマリの命令
2《死亡 // 退場(Dead // Gone)》
4《衝撃の足音
4《暴力的な突発
4《否定の力
4《火  //  氷(Fire // Ice)》
サイドボード(15)
4《忍耐
4《神秘の論争
2《活性の力
3《血染めの月
2《緻密

以上が、細かい違いはあるものの、代表的なカスケードクラッシュのデッキレシピです。続唱呪文が2種8枚と《プリズマリの命令》以外は、すべて出来事か分割かピッチスペルのみで構築されていて、これらのカードが、前述した詐欺くさいカードたちです。

採用されているカード

出来事呪文

《厚かましい借り手》

3マナ瞬速飛行3/1。これだけで、クロックとしての役割は十分にありますが、さらに出来事としても唱える事ができます。その内容も、対戦相手のコントロールする土地以外のパーマネントと、中々に広く、特にこのデッキで対処しづらい、タフネスが5以上のクリーチャーや、エンチャントに触れるため、とても便利です。とくに、最近多い《濁浪の執政》などをバウンスできれば最高ですね。

《砕骨の巨人》

3マナ4/3で、さらに呪文の対象になったら、その呪文のコントローラーに2点飛ばす。明らかに3マナのクリーチャーのスタッツではありません。その上で、2マナ2点の軽減不可の火力として使うことが出来るのですから、使わない理由が、自分にはちょっと思いつきません。

分割呪文

《火 // 氷》

器用オブ器用。炎モードの2マナ2点の分割火力は、流行りの《敏捷なこそ泥、ラガバン》+αを倒す事ができますし、氷モードのタップ1ドローは、相手の後手2ターン目、アップキープに相手の土地を寝かせる事で、手を進めつつ、相手の動きを大きく妨害する事ができます。いかにこのカードを上手く使う事ができるかが、このデッキに対する習熟度の、一つの指標と言えるかもしれません。

《死亡 // 退場》

実質《ショック》。3マナ以上のカードしか使えないこのデッキで、《ショック》が使えるメリットは大きく、また、環境にタフネスが2以下のクリーチャーが多いのも、このカードが採用されている理由でしょう。《退場》の方もやや重たく、また範囲も狭くはありますが、《厚かましい借り手》の出来事のように、対戦相手のクリーチャーを、取り敢えずですが、退ける事ができます。

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ピッチスペル

《否定の力》

モダンを代表するピッチスペル。代替コストで唱えられるのが、相手ターンだけではあるものの、《暴力的な突発》を相手ターンに唱える事で、《衝撃の足音》を《否定の力》でバックアップしつつ、無理やり押し通す事が、このデッキでの一番の仕事ではないでしょうか。忘れがちですが、このカードに打ち消された呪文は追放されるので、墓地に置かないようにご注意を。

《激情》

モダンホライゾン2で新たに登場したピッチスペルの一つ。ソーサリータイミング限定とはいえ、4点を分割で飛ばせる能力はすさまじいの一言に尽きます。繰り返しになってしまいますが、環境にタフネスが低いクリーチャーが多い事が、このカードが強い理由の一つと言えます。個人的にはとても推している一枚ではありますが、環境によっては、《緻密》との入れ替えになるでしょう。

《緻密》

瞬速飛行3/3。地味に打ち消しではないので、《魂の洞窟》経由で出されたクリーチャーも弾く事ができるいぶし銀な一枚。これは《激情》にも言える事ですが、本体はクリーチャーなので、《否定の力》のようなカウンターには引っかからないのも嬉しいですね。また、自身のスタッツも悪くないため、素出ししてフィニッシャーとしても扱えるのも、悪くないですね。

その他のカード

《衝撃の足音》

デッキ名の由来にもなっているカード。これを続唱から無理やり唱えるために、デッキ全体が工夫されています。モダンホライゾン2が出るまでは、ストレージでよく見かけました。

《断片無き工作員》《暴力的な突発》

続唱呪文。《衝撃の足音》がクラッシュ担当で、この2枚がカスケード担当。モダンホライゾン2で《断片無き工作員》を獲得した事により、このデッキが生まれました。《断片無き工作員》は《否定の力》や《緻密》のコストに、《暴力的な突発》は《激情》のコストにそれぞれ充てる事ができるため、引きすぎてしまっても、最低限の仕事をしてくれます。

《プリズマリの命令》

「火力」と「ルーティング」と「アーティファクト破壊」と「宝物生成」の4つのモードから、2つ選んで使える呪文。基本的にどのモードも素直で使いやすい。特に、メインからアーティファクトに触れるのが素晴らしく、ウルザ系のデッキ相手にメインから強く出つつ、サイドから入ってくる《虚空の杯》や《虚空の鏡》を、無理なく対処する事ができる。また青赤の2色のため、《否定の力》《緻密》《激情》、これらすべてのコストに充てる事ができるのも、このカードが採用されている理由のひとつでしょう。

他のカラーバリエーション

RClint21 – カスケードクラッシュ 
Modern Super Qualifier(6位)
– メインボード(60)-
– 土地(24)-
1《繁殖池
2《溢れかえる岸辺
1《
1《
3《宝石の洞窟
1《ケトリアのトライオーム
1《ラウグリンのトライオーム
4《霧深い雨林
2《沸騰する小湖
3《樹木茂る山麓
1《聖なる鋳造所
1《蒸気孔
1《踏み鳴らされる地
1《寺院の庭
1《冠水樹林帯
– クリーチャー(11)-
4《厚かましい借り手
1《忍耐
2《激情
4《断片無き工作員
– スペル(25)-
1《時を解す者、テフェリー
4《衝撃の足音
4《否定の力
3《プリズマリの命令
4《暴力的な突発
3《献身的な嘆願
4《火 // 氷(Fire // Ice)》
2《死亡 // 退場(Dead // Gone)》
– サイドボード(15)-
3《忍耐
1《時を解す者、テフェリー
1《炎渦竜巻
1《活性の力
1《マグマの陥没孔
3《神秘の論争
1《緻密
3《摩耗 // 損耗
1《死亡 // 退場(Dead // Gone)》

このカスケードクラッシュというデッキは、乱暴に言ってしまえば、《衝撃の足音》と続唱呪文、そして3マナ以上の、続唱をサポートするカードさえ入っていれば、成立します。

本当に数の少ない続唱

そのため様々なカラーバリエーションが、と言いたいのですが、そもそも続唱を持った軽い呪文の数が少なく、3マナの続唱呪文は4枚、2マナ以下の続唱は条件付きの一枚しか存在しません。そのため、基本的ティームールカラーの3色に白を足した、4cカスケードくらいしか存在しません。
とはいえ、同系のデッキを封殺できる、《時を解す者、テフェリー》を採用できるのは、白を足す最大の魅力と言えるでしょう。

総括

いかがだったでしょうか?ざっくりではありますが、カスケードクラッシュというデッキをご紹介させていただきました。

まだまだ誕生したばかりのこのデッキは、トップレベルで暴れており、現在は少々対策はされてしまっていますが、それでもなお、様々な大会で好成績を収めています。続唱でデッキを捲る快感は、一度使えば病みつきになるので、機会があれば、是非使ってみてください。

それでは、今回はこの辺りで、筆を置かせて頂きたいと思います。

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