エルドラージ海賊団!赤単エルドラージ

エルドラージ海賊団!赤単エルドラージ

モダンホライゾン2にて収録された《敏捷なこそ泥、ラガバン》。あらゆる赤いデッキに顔をのぞかせ、対戦相手からのヘイトを買ってきたこの海賊猿が、ついにはエルドラージ達をも率いてきた!その名も赤単エルドラージ!今日はそんな猿とエルドラージ達について紹介していこう。

デッキリスト及び概要

gabrylele91 – 赤単エルドラージ
Modern Challenge #12337928(1st)

– メインボード(60)-
– 土地(20)-
3《魂の洞窟
4《エルドラージの寺院
4《
3《虹色の眺望
4《ラムナプの遺跡
2《荒地
– クリーチャー(28)-
4《砕骨の巨人
4《エルドラージの寸借者
4《激情
4《作り変えるもの
4《敏捷なこそ泥、ラガバン
4《現実を砕くもの
4《難題の予見者

– スペル(12)-
4《髑髏砕きの一撃
1《削剥
3《四肢切断
4《虚空の杯
– サイドボード(15)-
4《血染めの月
2《仕組まれた爆薬
4《黒曜石の焦がし口
3《大祖始の遺産
2《歪める嘆き

参考:Modern Challenge #12337928

従来のエルドラージデッキのようにたくさんのエルドラージ達で相手のライフを0にしてしまおうという構築であるが、《敏捷なこそ泥、ラガバン》でマナ加速を行い、いち早くエルドラージを着地させるような構築となっている。

今までのエルドラージではプレッシャーのあるエルドラージが場に出るのに数ターンを要したが、現在では1ターン目から脅威を展開できるようなっているため、相手にかかるプレッシャーは相当なものだろう。

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赤いクリーチャーについて

《敏捷なこそ泥、ラガバン》

エルドラージ達を率いる海賊。あらゆる赤いデッキに採用されてきたが、まさかエルドラージ達をも束ねてくるとは想定外だった。1ターン目から戦場に姿を現し、相手のカードを奪い宝物トークンを場に出し、リソースの確保とマナ加速を同時に行うことができる。

このカードの役割としてはマナ加速をするだけでなく、除去をここに打たなければならないため、後続のエルドラージ達が生存しやすくなることも大きな利点だろう。もちろんこのデッキではマナ加速したことによるメリットも大きい。というのもマナ加速した先に現れるクリーチャーが他に比べてサイズが大きいからである。

また2マナの疾駆能力によりアタックして手札に戻るということもできる。ソーサリータイミングの除去に頼っているデッキでは、これがどうしようもない。2マナで唱えても、ダメージさえ与えることができれば宝物を出すことは出来るので、次ターン以降に複数アクションを取れる可能性が高まるのは非常に優秀だ。

《砕骨の巨人》

出来事で軽減できない2点火力を打ち込める。《虚空の杯》をX=1か2で置きたい都合上、マナ総量としては3マナと見なされるこのカードは非常に都合が良い。これは、後述する《四肢切断》に関しても同様だ。現環境には、2点で倒せるクリーチャーが多く存在していることも、このカードの採用を後押ししてくれている。

ブロックを許さない!

最初に述べた、出来事に含まれる「軽減できない能力」は、こちらの赤いクリーチャーがプロテクション(赤)を持ったクリーチャーにブロックされた際にも活きてくる。《ヴェクの聖別者》や《オーリオックのチャンピオン》など、厄介なプロテクション(赤)持ちを戦闘で処理できる大事なテクニックなので、是非覚えておきたい。

クリーチャーとして唱えた場合にも、3マナ4/3と十分なスペックを持ちつつ、対象に取られると2点ダメージを相手に与えることができる。いいところだらけのこのカードであるが、1番評価したいところとしては美しいマナカーブを描けることだろう。2ターン目に除去としてプレイし、次のターンにクリーチャーとして唱える。この1枚で序盤に隙なく動くことができるため、なかなか器用なカードだ。

《激情》

モダンホライゾン2で登場した赤のインカーネーション。このカードは他のデッキではピッチコストで唱えることが多い気がするが、このデッキでは素キャストする機会も多そうだ。このデッキのメインボードには赤いカードが17枚採用されているため、おおよそピッチコストには困らないだろう。

ひとたび場に出てくれば、場のクリーチャーやPWに合計で4点のダメージを割り振ることが出来る。パワー3の二段攻撃と戦闘能力も高く、定着すればゲームを決めうる1枚である。もちろんピッチコストで唱えることで相手のブロッカーなどを排除し、エルドラージ達の攻撃を通すことにも役立つ。瞬速を持ってないことだけが残念だ。

エルドラージについて

《エルドラージの寸借者》

普段なかなか見慣れないエルドラージであるかもしれない。3マナ3/1速攻に加え、追加のマナを支払えば、相手のクリーチャーをそのターンコントロールし、一緒にアタックに行けるというもの。自身が速攻を持っていることもあり、相手のライフを詰める能力に長けている。

現在のモダン環境では低マナ域に優秀なクリーチャーが多く存在しており、このカードがゲーム序盤に活躍する機会はおそらく少ない。しかしゲーム中盤、お互いにライフを削りあったその時に出てくるとこのカードは本当に強力だ。支払わなければいけないマナコストが2マナと少なく、コントロールを奪えるクリーチャーに制約がないため、膠着状態になった際にも無理矢理攻撃を通しに行くことができる。

採用されている除去呪文で処理出来ない《濁浪の執政》や《引き裂かれし永劫、エムラクール》等の対処にも役立つ。どちらもかなりのサイズを誇るため、奪い取ることができれば、ピンチをチャンスに変えてくれる大きな一手となるだろう。

ただし欠色持ちのため、《激情》のコストに充てることはできないので注意が必要だ。またタフネスが1であり、回避能力やトランプルのような貫通能力もないため、処理されやすいことはやや難点ではある。

《作り変えるもの》

リソースを失うことなく盤面を支えてくれるこのカード。パワーが3あるため、クロックとしても十分に役立つ。

死亡した時にデッキトップを戦場か手札に加えることが出来るため、失うものが少なく後続につなげることができる。《作り変えるもの》が《作り変えるもの》になりました!なんてこともしばしばあり、縁の下の力持ち的なカードだ。もちろん前述した《砕骨の巨人》や《敏捷なこそ泥、ラガバン》を戦場に出すこともできるので、想像よりも厄介なカードである。

最近流行りの《虹色の終焉》の前には作り変えることはできないが、相手に3マナをかけさせて除去させたと考えれば、次のターンに思い切ったアクションを取ることもできるだろう。

《難題の予見者》

最速2ターン目に着地することが出来るこのカード。今までは《エルドラージの寺院》を2枚並べることで2ターン目に着地しましたが、このデッキでは《敏捷なこそ泥、ラガバン》から出る宝物を使うことでも2ターン目に登場する。(だとしても《エルドラージの寺院》は必須となる。)

戦場に出た時に相手の土地以外のハンドを1枚追放し、戦場を離れた時に相手が1ドローするという能力を持つ。相手の手札の除去を抜いてしまえば、トップデッキ以外では処理されず、次のターンの動きを想定することができる。また追放であるため、相手の昂揚達成に貢献してしまうこともない。

今、《ドラゴンの怒りの媒介者》や《タルモゴイフ》等、墓地を参照するものが多く活用されている。墓地にカードを落とさないという意味でも非常に優秀だ。

また、次の《現実を砕くもの》にも当てはまることであるが、環境に溢れる《邪悪な熱気》と《虹色の終焉》のうち、《虹色の終焉》についてはほぼ除去されない点が現環境におけるエルドラージの強みだ。強力なカードの登場によって、むしろ以前より活躍できるカードが出てくる、メタゲームの面白い一面である。

《現実を砕くもの》

5マナ5/5・速攻・トランプルに加えて、除去に対する耐性とてんこ盛りのクリーチャー。このデッキでは最速3ターン目に現実を叩きつけてくる。

このカードを連打された日にはたまったものではない。除去耐性については、現代でいう護法(手札を1枚捨てる)と同じ能力を持っている。除去を打って解決するのにもう1枚手札を捨てる必要があり、自ずと2対1交換を強いられる。そんなカードが連打されるなんて本当勘弁してほしい。

ただしこのカードも、《邪悪な熱気》の前では燃え尽きることがある。1マナで6点火力が飛んできたらそれはもう溜まったもんじゃない。しかし、これまで何度となく撃たれてきた《流刑への道》が環境から枚数を減らしていることは、このカードにとっては追い風だ。確定除去以外にかなりの耐性のあるこのカードは、環境にマッチしたカードと言えるだろう。

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その他の呪文について

《髑髏砕きの一撃》

3点支払うことでアンタップインすることのできる両面土地。このデッキでは表面でプレイすることは少なく、裏面の土地としてプレイする機会が多いだろう。

激情》のピッチコストとして赤いカードの枚数を確保しながら、土地としてもプレイすることが出来るため、とても理にかなっている。

火力としては3マナで1点火力とかなり心許ない性能となっているため、緊急時以外使うことはあまりなさそうだが、4マナ以上支払うことで最大2体に対してダメージを与えることが出来るので、役に立つ場面はあるかもしれない。

《四肢切断》

ライフを4点支払うことで1マナでも唱えることのできるカード。このデッキでは黒マナは捻出できないため、常に1マナ4点ペイになる。先の《砕骨の巨人》でも述べた通り、実質1マナであるが《虚空の杯》を無視できる点が採用理由の一つとなっている。

マイナス修正を与えるため、破壊不能持ちのクリーチャーに対しても利用できる。4/5が基本サイズの《タルモゴイフ》まで無理なく処理できるのは優秀だ。

ただ現環境の《タルモゴイフ》は基本サイズ+αのサイズで場に出る機会も多く、タフネスが6以上になることもしばしば。また《濁浪の執政》にも対応できない機会は多いだろう。

そういったクリーチャーには、先の《エルドラージの寸借者》で奪い取るか、この呪文を交えたコンバットトリックで討ち取ることになるだろう。

《虚空の杯》

エルドラージデッキによく採用されているこのカードは、このデッキにおいても4枚採用されている。主な役割は1マナのスペルに対しての対抗策。現在のモダン環境は、《敏捷なこそ泥、ラガバン》や《邪悪な熱気》をはじめとする強力な1マナ呪文が中心となっており、そのカード達を1枚で封殺できるのは強烈だ。

またカスケードクラッシュに対してもメインボードから対応できる点が素晴らしい。マナが伸びるデッキでもあるので、2マナスペルを止めるために設置することもあるだろう。

こちらのデッキで被害を受けるカードは、《敏捷なこそ泥、ラガバン》のみなので、大きな問題にはならなさそうだ。《魂の洞窟》で指定することでこのカードの上から唱えて場に出すことが出来ることを覚えておこう。

採用されている土地

《魂の洞窟》

指定されたクリーチャータイプが打ち消されなくなる土地。このデッキでは主にエルドラージ指定をすることとなる。打ち消されない≒除去でしか対応不可となり、後続が生存する確率を高めてくれる。

エルドラージ達をプレイする時に無色マナがこの土地しかない!という時には打ち消されない能力を活用することができないため注意が必要だ。指定するカードは臨機応変に対応することが出来るため、別の種族を指定することも頭に入れておこう。

《エルドラージの寺院》

モダン環境に存在する数少ない2マナランド。エルドラージ呪文を唱える場合のみ2マナ産み出すため、強力なエルドラージ達をいち早く登場させることができる。

早いターンで複数枚引いた時には、強烈極まりない動きを取ることができる。(例 : 2ターン目《難題の予見者》、3ターン目《現実を砕くもの》等)

エルドラージの寸借者》の能力に関しては追加コストでも起動型能力でもないため、このカードから2マナを出して支払うことはできないので要注意だ。

《ラムナプの遺跡》

無色マナと赤マナのどちらをも産み出すことの出来る土地であり、ゲーム終盤には火力にも変貌します。起動型能力であり、対応することが困難な点が嬉しい。

無色マナと赤マナの双方を産み出すことが出来るのは非常に優秀で、赤い呪文を唱える際にも、エルドラージを唱える際にも役立ってくれる。

《虹色の眺望》

基本土地のフェッチランドであり《荒地》をサーチできるフェッチランド。エルドラージ達は唱えるために《荒地》、赤い呪文を唱えるために《》と、このデッキにとって必要な土地を臨機応変にサーチ出来る。

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サイドボードについて

トロンを許さない強い意志を感じる

《血染めの月》

対多色や土地コンボデッキにサイドインするこのカード。なんと4枚の採用だ。自身は赤単と名乗ってはいるが、実際には赤と無色の2色デッキである。無色マナをこのカードがある状態で捻出するためには《荒地》が必要なため、プレイするタイミングには注意が必要だろう。

《黒曜石の焦がし口》

相手の無色マナが出る土地の数だけマナコストが軽減されるドラゴン。一部のデッキに対しては非常に軽いコストで唱えることができ、基本でない土地を破壊することができる。今流行っている《ウルザの物語》を破壊することも可能だ。

トロンへは、《血染めの月》と併せてサイドインすることになる。色拘束の都合で《現実を砕くもの》と入れ替えて使うことになるのだろうか。なんにせよトロンは絶対に倒すんだという強い意志を感じるサイドボードだ。

《大祖始の遺産》

墓地のカードを能動的に追放できるカード。《魂標ランタン》と違い、全ての墓地を追放するのにマナはかかるが、複数枚のカードを追放することが見込める。墓地のカードを利用する、もしくは参照するカードは最近多く採用されているため、地道に墓地を減らして行く動きだけでも十分に有効だ。

《歪める嘆き》

3つモードがあり、全てが現在の環境にマッチしている。

パワーかタフネスが1のクリーチャーを追放できるモードについては《敏捷なこそ泥、ラガバン》を筆頭にタフネスが1のクリーチャーも多く、除去できる幅は思っているより広い。

ソーサリーの打ち消しについては、《表現の反復》や《思考囲い》など、強力なスペルに対抗することが出来る。あまり警戒されていないため、突き刺さる場面も出てくるだろう。

トークン生成モードは1/1のトークンを出すだけでなく、そのトークンを生贄にすることでマナ加速となる。1ターン早く強力なクリーチャーに到達できるため、相手の思惑を狂わせてやろう。

4枚採用について

このデッキは、多くのカードが4枚採用の美しいリストとなっている。4枚採用されているということはそのカードを引く可能性が高いということだ。

それが何を意味するかというと、いつも通りの動きができる可能性が高いということを意味する。ハイランダーデッキでいつも同じことが出来ますか?それは難しいだろう。

このデッキは、常に相手のライフを攻めるという点で、安定した動きができることが想定される。同じことを繰り返えすことができるというのは、それだけで非常に強力なのだ。

総括

いかがだっただろうか。新しいエルドラージの可能性について、少しは興味が湧いてきただろうか?

敏捷なこそ泥、ラガバン》はどこまでモダン環境に影響を与えるのか。これから現れる新しいデッキに心を躍らせる日々が、まだしばらくは続きそうである。

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